屋根の天窓から雨漏りが発生したら?:原因や対策などをご紹介
はじめに
天窓は室内に自然光を取り入れ、開放感をもたらすことができる部位です。
特に暗い部屋や狭い空間においては、その明るさが大きな魅力となります。
一方で天窓には雨漏りというトラブルがつきものです。
特に日本の気候では台風や集中豪雨が頻発するため、天窓からの雨漏りは深刻な問題となります。
本記事では、天窓からの雨漏りが発生する主な原因、放置することのリスク、効果的な対策、そして修理方法と費用について詳しく解説します。
天窓のある家にお住まいの方はぜひ参考にしてください。
天窓からの雨漏りが起こる主な原因
天窓からの雨漏りの原因としてまず最初に挙げられるのは施工不良です。
天窓の設置時に防水処理が不十分だったり水切り板や防水シートが正しく取り付けられていない場合、雨水が浸入しやすくなります。
特に天窓と屋根の接合部分は注意が必要です。
この部分が適切に処理されていないと、そこから雨水が浸入してしまいます。
経年劣化も大きな原因です。
天窓に使用されているコーキング剤やゴムパッキンは時間とともに劣化します。
一般的には10年前後で劣化が進むため、定期的な点検と交換が必要です。
また防水シートなども紫外線や気温の変化によって劣化し、防水性能が低下することがあります。
さらに天窓の周辺環境も影響を及ぼします。
屋根の傾斜が緩やかな場合、雨水が天窓周辺に滞留しやすくなり雨漏りのリスクが高まります。
また強風によって天窓のガラスにひび割れが生じたり周囲の屋根材が損傷したりすることで雨水の浸入経路が生まれるため注意が必要です。
天窓周辺にゴミや落ち葉が堆積することも重要な要因です。
これらが排水経路を塞ぐことで雨水が滞留し、その結果として雨漏りにつながることがあります。
天窓の雨漏りを放置するリスク
天窓からの雨漏りを放置すると多くのリスクがあります。
まず第一に室内環境への影響です。
雨漏りによって天井や壁に水分が浸透すると、カビやシミが発生しやすくなります。
これらは見た目だけでなく悪臭の原因にもなり、室内の空気質を低下させます。
特にカビは健康被害を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
次に構造部分へのダメージです。
継続的な雨水の浸入によって木材などの構造材が腐食し始めます。
この腐食は建物全体の耐久性を低下させるため、最悪の場合には天井崩落など重大な事故につながる可能性があります。
また電気系統への危険性も注意が必要です。
湿気によって電気配線に水分が接触すると漏電や短絡を引き起こし、その結果火災リスクが高まります。
天窓の雨漏りに対する効果的な対策
天窓からの雨漏りを防ぐためにはいくつかの効果的な対策があります。
まず日常点検が有効です。
天窓周辺やシーリング材の状態を定期的に確認し、それに加えて大雨や台風の後に確認すると安心です。
具体的にはガラス面やフレームに異常がないか確認し、室内側からもシミや湿気をチェックします。
次にプロによる定期メンテナンスも不可欠です。
専門業者に点検を依頼することで自分では気づかない問題を早期発見できます。
一般的には2~3年ごとのメンテナンスがおすすめです。
この際、防水処理やコーキング材の再施工も併せて依頼することで問題を発見と同時に解決することができます。
また必要に応じて古い天窓から最新モデルへの交換もおすすめです。
最新モデルは防水性能が向上しており安全性も高まっているため、このような製品への切り替えは長期的にはコスト削減にもつながります。
日常的な取り組みとしては清掃も重要です。
落ち葉やゴミが排水経路を塞ぐことで雨水滞留につながりますので、定期的な清掃を心掛けましょう。
ただし高所作業になるため、必要に応じて専門業者に依頼することをおすすめします。
さらに天窓のガラスに結露防止フィルムを貼ることで結露が発生しにくくなり室内湿度管理にも役立ちます。
また防水テープで微細な隙間を塞ぐことも有効です。
雨漏り修理の流れと費用目安
天窓から雨漏りしている場合、適切な修理プロセスを踏んで修理することが重要です。
最初は専門業者による点検・診断から始まります。
この段階で雨漏りの原因の特定と修理方法について検討されます。
診断後、防水処理の修復作業へと進みます。
この際多くの場合シーリング材の打ち直しや防水シートの部分補修などが行われます。
また必要であれば新しい材料への交換も行われます。
さらに天窓の劣化具合によっては天窓そのものの交換も考慮されます。
この場合には既存の天窓を慎重に取り外し、新しいものと交換します。
費用についてですが、シーリング補修の場合は1.5万円から5万円程度と比較的安価で抑えることができます。
しかし完全交換のような大規模な修理の場合は数十万円以上になることがあるので事前によく確認しておくことが大切です。
また一部自治体では住宅リフォーム助成金制度を利用できる場合があります。
他にも火災保険などで補償されるケースもあるので、自分自身で確認しておくことをおすすめします。
天窓の設置に必要な工事の詳細は以下の記事で紹介しています。
こちらも併せてご覧ください。
▶︎天窓を設置するにはどんな工事が必要?:種類や工事の手順、メリット・デメリットをご紹介
まとめ
本記事では天窓からの雨漏りについて詳しく解説しました。
天窓は明るさと開放感を得られる一方で、維持管理に注意が必要です。
施工不良や経年劣化など多様な原因から雨漏りは発生するので、自分自身でも定期的な点検とメンテナンスを行うことをおすすめします。
また放置することで室内環境への影響や構造部分へのダメージなど深刻な問題につながるので早期発見・早期対応が必要です。
そして日常的な点検やプロによるメンテナンス、新しい製品への交換など、多角的な対策を講じていくことでリスクを低減できます。
ぜひこの記事を参考にして快適なお住まいをお守りください。
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