屋根の美しさは棟瓦と漆喰で決まる?基礎知識やメンテナンス方法などを紹介
棟瓦とは
棟瓦とは、屋根の中でも「棟」と呼ばれる部位に使用される瓦の一種です。棟とは二つの斜めに傾斜した屋根面が交わり、隆起した部分を指します。
和瓦屋根では、棟部分に熨斗瓦を数段積んで、その上に棟瓦を取り付けます。この最上段に使用する瓦のことを指して「棟瓦」と呼びます。
棟積みを行わない洋瓦の場合、棟瓦一枚のみで棟を納めます。
どちらの場合も、屋根の頂上に使用される瓦のため屋根全体の表情を左右する重要な瓦です。
漆喰とは
漆喰とは、石灰を焼いたものに水を加えた「消石灰」と呼ばれるものを主材料とする建材です。耐火性に優れ、古くから家のさまざまな部分に使われてきました。
屋根において漆喰を使う場所は棟瓦同様、主に「棟」と呼ばれる部分です。
棟の施工には棟専用の施工が行われ、その施工に漆喰は古くから使われてきました。
棟瓦と漆喰の役割
棟瓦の役割は雨水の侵入を防ぐことです。
一昔前の漆喰は、棟瓦や瓦の接着剤と建物内部へ雨水が入り込まないようにする役割がありましたが、現在の「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」(瓦ガイドライン工法)という耐震・耐風の基準が高いガイドライン工法が設けられてからは接着剤の役割は必要なく、美観的な役割へと変化しています。
20年以上前の建築の場合、瓦屋根標準設計・施工ガイドライン(瓦ガイドライン工法)に則った施工をされていない可能性があるため、大きな自然災害が起こる前に一度屋根業者に相談してみてもいいかもしれません。
棟瓦のメンテナンス方法
棟瓦に問題を見つけた場合、原因によって異なりますが以下の2つのメンテナンス方法が主な提案になります。
・漆喰の塗り替え
・棟積み替え、棟積み直し
漆喰の塗り替え
「漆喰の塗り替え」は文字通り、古い漆喰を新しいものに交換することをいいます。古い漆喰を取り除き、綺麗に下地を整えてから新しい漆喰を詰めていきます。
そのほか既存の漆喰をそのままにして、上から新しい漆喰を塗るという「漆喰の詰め増し」という方法もありますが、施工後
の寿命が短いことから漆喰の劣化の程度にもよりますが「漆喰の塗り替え」をおすすめさせていただくことが多いです。
漆喰の塗り替えは施工範囲にもよりますが、工事日数は1日〜2日です。
棟積み替え、棟積み直し
「棟積み替え」は新たに仕入れた瓦を使って棟を復旧すること、「棟積み直し」は既存の瓦を使って元通りにすることをいい、既存の瓦を使うか新しい瓦を使うかの違いです。
棟は屋根の最上部に位置し、雨風の影響を受けやすい部分です。そのため地震や強風といった自然災害によって崩れたり損傷したりすることがあります。
施工は主に以下の流れで行われます。
1. 棟瓦を解体
2. 新たな土台を作る
3. 既存の棟瓦を活用もしくは新しい瓦を使用して積み直す
4. 冠瓦を乗せて導線で固定する
まとめ
棟瓦と漆喰の問題を放置すると建物全体の強度に影響していきます。また美観も損なわれますので異変を感じたら早めに屋根業者に相談しましょう。
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