ガルバリウム鋼板屋根とは?メリット・デメリットやメンテナンス方法などについて紹介
ガルバリウム鋼板とは
ガルバリウム鋼板とは金属鋼板を亜鉛やアルミニウムでめっきしたものです。主要な屋根材の中は最も軽量で、耐用年数は30年前後です。
ガルバリウム鋼板は戸建て住宅のリフォームで多く利用されており、その理由としては値段のわりに長持ちし、耐水性や耐震性が高いことが挙げられるでしょう。
一昔前は金属屋根といえば「トタン屋根」でしたが、トタン屋根にはメンテナンスの頻度の高さや錆びやすいといったデメリットがあるため、それらを補うガルバリウム鋼板が普及しました。
ガルバリウム鋼板を「横葺き」にした場合
屋根の傾きに対して水平(横)に張ることを「横葺き」と言います。
主に屋根のリフォームで施工され、縦に張る場合より複雑な屋根の形状でも対応できたり、性能の高いガルバリウム鋼板を選ぶこともできます。
ガルバリウム鋼板を「縦葺き」にした場合
屋根の傾きに沿って施工された屋根を「縦葺き」と言います。
主に新築の物件で施工されることが多く、縦葺きには性能が高いガルバリウム鋼板を選べないこともありますが、施工の日数が短く済んだり、横葺きより安く施工できたりする利点があります。
ガルバリウム鋼板屋根のメリットとデメリット
屋根リフォームで人気のガルバリウム鋼板ですが、メリット・デメリットどちらもあります。
メリットとして以下の3点が挙げられます。
・耐久性が高い
・耐震性が高い
・コストパフォーマンスに優れている
反対にデメリットとしては以下の2点が挙げられます。
・耐熱性が劣る場合がある
・遮音性が劣る場合がある
メリットもデメリットもどちらも踏まえた上で検討しましょう。
ガルバリウム鋼板のメリット
ガルバリウム鋼板のメリットは耐久性・耐震性が高く、コストパフォーマンスが優秀な点にあります。
ガルバリウム鋼板は金属のため水を吸収することがありません。さらに錆びにくいため塗装やメンテナンスの頻度が低く済みます。冒頭でもお伝えした通り、主要な屋根材の中で最も軽いため耐震性も期待できます。
これらのメリットがありながら、比較的安く施工できることからコストパフォーマンスにも優れた屋根材と言えるでしょう。
ガルバリウム鋼板のデメリット
とはいえ、ガルバリウム鋼板にも耐熱性・遮音性が劣る場合があるといったデメリットがあります。
金属屋根のため、瓦と比較すると耐熱性や遮音性が劣ります。ただし、費用は高くなりますが最近では耐熱材入りのガルバリウム鋼板があったり、屋根材ではなく屋根裏に断熱材や防音材を入れる施工によってそのデメリットをカバーすることができます。
ガルバリウム鋼板の劣化サイン
耐用年数は30年前後といえども、使用環境によっては劣化が早まる可能性があります。
以下のサインが見られたら、使用年数に関わらず修理やメンテナンスを検討しましょう。
・錆び
・穴空き
・釘の浮き
錆び
金属素材で注意したいのは「錆び」です。ガルバリウム鋼板は錆びに強い屋根材ですが、錆びないわけではありません。
降雨量の多い地域や海岸近くの家屋の場合、雨水や塩害の影響を受けるため錆びやすい環境です。
近年ではガルバリウム鋼板が錆びずとも、屋根材を留める釘やビスから雨水が侵入し、その周辺が錆びてしまう問題が起こっています。必要に応じて屋根材の留め具はスレンレス製のビスに変更しましょう。
穴空き
錆びを放置した場合、白錆び→赤錆び→黒錆びの順に劣化していき、最終的に穴が空いてしまいます。そのほか、突風などによりものが衝突した際に穴ができる場合もあります。
ものの衝突であれば部分的な補修で対応できますが、錆びの程度によっては屋根全体のリフォームを行う必要が出てくる場合があります。
釘の浮き
錆びによるものや強風に煽られたことによって屋根の留め具である釘が浮く場合があります。
浮いた釘を放置するとその釘を伝って雨水が侵入し、屋根の下地などの腐食や雨漏りの原因になる恐れがあります。釘の浮きは放置せず、早めに対処しましょう。
ガルバリウム鋼板屋根のメンテナンス
ガルバリウム鋼板のメンテナンスには、劣化の程度によって部分修理、もしくは全体修理の提案があります。
・シーリングの補修(部分修理)
・屋根材の部分的な交換(部分修理)
・再塗装(全体修理)
・屋根の葺き替えもしくはカバー工法(全体修理)
シーリングの補修(部分修理)
シーリングとは屋根材同士の隙間を埋めているゴム状の屋根材のことを言います。
シーリングはガルバリウム鋼板よりも劣化が早いため5〜10年ほどで点検を行うことをおすすめします。
屋根材の部分的な交換(部分修理)
突風などによってものが衝突して部分的に破損した場合は、その部分だけ交換することができます。
再塗装(全体修理)
経年劣化により塗膜が剥がれている場合、塗装を行います。
塗料の種類によって耐用年数が異なり、フッ素塗料の場合は20年弱、ウレタン・シリコン塗料の場合は10年前後でのメンテナンスをおすすめします。
屋根の葺き替えもしくはカバー工法(全体修理)
ひどく劣化している場合や耐用年数を超えている場合は屋根全体をリフォームする「葺き替え」もしくは既存の屋根の上に新たに屋根を重ねる「カバー工法」といった施工が行われます。
「葺き替え」か「カバー工法」、どちらになるかは屋根の状態によって異なりますが、屋根の下地まで劣化が見られる場合は葺き替えを推奨します。
まとめ
ガルバリウム鋼板に限らず、屋根は定期的にメンテナンスすることで屋根本来の機能を発揮しつつ建物の長寿にもつながります。
私たち坪井利三郎商店は屋根外壁診断のご相談をいただいたら、屋根ひとすじに100年以上に渡り携わってきた経験とプロの技で、長久手市を中心にあなたのお住いの屋根・外壁を詳細に点検・診断いたします。
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