地震に備えるために。屋根漆喰の劣化リスクと劣化を抑える方法を解説
漆喰とは
漆喰とは、石灰を焼いたものに水を加えた「消石灰」と呼ばれるものを主材料とする建材です。耐火性に優れ、古くから家のさまざまな部分に使われてきました。
屋根において漆喰を使う場所は、主に「棟(むね)」と呼ばれる部分です。棟とは二つの斜めに傾斜した屋根面が交わり、隆起した部分を指します。
棟の施工には棟専用の施工が行われ、その施工に漆喰は古くから使われてきました。
棟の一番下に塗られている白い部分が漆喰です。ちょうど棟の瓦と平面の瓦のつなぎ目の隙間部分を、保護するように塗られています。
棟に漆喰を使う理由
棟に漆喰を使う理由は、棟に使われている「葺き土(ふきつち)」を守るためです。比較的古い瓦屋根では、瓦を屋根に接着するのに「葺き土」と呼ばれる泥を使用します。
「葺き土」は、時間が経つと普通の乾いた土と変わらないので、水を吸いやすくなります。棟の部分にもこの葺き土は使用されており、そのままでは水を吸いやすいままの葺き土が野ざらしになります。
この土を守るため、漆喰を塗って葺き土を保護するのです。
棟は屋根と屋根の接合部分のため建物の構造上重要な部分で、屋根の安定性や全体の強度に寄与しています。現在の施工方法の場合、漆喰は美観的な役割を持ちますが、旧来の施工方法の場合は雨水から屋根を守る重要な建材になっています。
漆喰の劣化による地震被害リスクと対策
漆喰は屋根のさまざまな部材の中でも、特に劣化が早い建材です。経年劣化に伴い、棟が崩れ始め連結していた瓦のズレが発生することも。
「まだ大丈夫」と思っても地震や台風といった自然災害も考慮する必要があります。棟は雨風の影響を受けやすいため、地震や台風などの自然災害で棟が破損するケースはよく起こります。
漆喰の劣化のサイン
屋根の棟を見たとき、漆喰が黒ずんでいたり剥がれていたりしたら劣化してきている証拠。漆喰の黒ずみは劣化の初期症状ですが、剥がれ落ちている場合は末期症状です。
末期症状にまでなると多額の工事費用がかかってしまうので、初期のうちに対策しましょう。
棟や漆喰のメンテナンスが地震対策になります
定期的な棟や漆喰のメンテナンスは、地震や台風などの自然災害から建物を守ることにつながります。災害がなくても屋根の寿命を延ばし、建物内部を保護するのに役立ちます。
地震への対策のひとつに漆喰のメンテナンスも検討することをおすすめします。長久手市の屋根漆喰のメンテナンス相談はぜひ私たち坪井利三郎商店にお任せください。
漆喰の修理・補修について
漆喰が劣化している場合、多くの場合が棟の修理・補修になります。中でも提案する機会の多い工事内容は「漆喰塗り替え」「棟積み替え」「棟積み直し」の三つです。
「漆喰塗り替え」文字通り、古い漆喰を新しいものに交換します。「棟積み替え」既存の瓦を使って元通りの棟を復旧し、「棟積み直し」は新たに仕入れた瓦を使って棟を復旧することをいいます。
詳細は以下で解説していますので併せてご覧ください。
まとめ
漆喰の劣化が見られる場合は、早めに業者へ補修の依頼をすることをおすすめします。
私たち坪井利三郎商店は屋根外壁診断のご相談をいただいたら、屋根ひとすじに100年以上に渡り携わってきた経験とプロの技で、あなたのお住いの屋根・外壁を詳細に点検・診断いたします。
あわせて今後の住まい方についてもヒアリングさせていただきながら、住まいにあわせた最適なメンテナンスのご提案を無料で実施させていただきます。お気軽にお問い合わせください。