雀口とは?瓦屋根の難しい業界用語を解説
皆様こんにちは。
今回は、屋根の雀口と呼ばれる部位について解説致します。
雀口は、瓦屋根の軒先の隙間のことであり、その隙間をどのようにして施工するかが重要な部分です。
雀口とは
簡単に言えば、雀口とは上の画像の箇所のことです。
瓦屋根の一番下の端部(軒先)で、瓦の裏面と軒先の板(鼻隠し)の間の隙間のことです。
和形の瓦にはその形状に山谷があるので、山の盛り上がった部分と鼻隠しの板の間に口が空いてしまいます。
この隙間に雀が中へ入ってしまうことがあったので、「雀口」と呼ばれています。
他にも、屋根業界では、「面戸(めんど)」と呼ばれる言葉があります。
これは、屋根の雀口や、棟の土台の場所にある隙間を指す言葉です。
棟の面戸は漆喰や、現在では南蛮漆喰で施工します。。
雀口の面戸は、漆喰を使用していたり、現在では「鉄面戸」や「プラスチック面戸」が使用されています。
「鉄面戸」と「プラスチック面戸」
どちらも、瓦屋根の雀口に取り付ける部材です。
鉄でできているか、プラスチックでできているかで呼び分けられます。
あらかじめ、雀口に綺麗に収まるように加工されており、漆喰を塗らずとも、これらを取り付けるだけで雀口の保護ができる優れものです。
雀口面戸の漆喰
従来では、雀口はそのまま開けてあるか、漆喰を塗られていました。
しかし、単純に漆喰を塗るだけで終わると、簡単に剥がれてしまいます。
なので雀口に漆喰を塗るための下地として、釘に藁を乾燥させたものをまきつけておいたり、ラスボードと呼ばれる石膏ボードものようなものを取り付けていました。
漆喰で納めようとするとこのような下地準備が必要なので、鉄面戸やプラ面戸はこれらの手間を省く、画期的な部材なのです。
また最近では、この雀口の面戸を施工していた漆喰が剥がれ、屋根から落ちてきているとのお問い合わせをよくいただきます。
瓦屋根のリフォームをする際は、雀口のメンテナンスも同時に行うと、その後ご安心いただけます。
最後に
いかがだったでしょうか?
雀口は瓦屋根には必ず存在する箇所であり、その施工方法も従来から工夫されていたことがわかります。
特に漆喰で雀口をふさいでいる場合は、下地処理が甘く、剥がれてくることも多いです。
気になった方は、ぜひ一度屋根を見上げてみて下さい。
それでは、最後までご覧いただき、ありがとうございました。