【瓦施工】桟木とは?【副資材】
桟木の役割
桟木とは、瓦棒と呼ばれることもあり、少し平べったい形状をしているのが特徴です。
引っ掛け桟瓦葺きと呼ばれる2000年代から採用され始めた瓦葺き工法では、瓦を引っ掛けて施工するための資材として使用されます。
それ以前の土葺き工法と呼ばれる葺き土を使用する工法でも、土を盛るための支えとして使用していました。
写真の赤い丸の箇所が、土葺き工法に使用される桟木です。
葺き土は、それ単体だと屋根の傾斜に沿ってずり落ちてしまうので、それを防ぐために桟木で土を支えています。
現在の工法では葺き土を使用することはないのですが、代わりに瓦自体のツメを引っ掛けるための棒として桟木が活躍しています。
桟木の種類
桟木にはいくつかの種類があります。
木製、防腐処理済の木製、人工樹脂製等です。
人工樹脂製のものが最も腐りにくく、水に強いと言われています。
また、桟木はそのまま取り付けるだけだと屋根裏に水が入り込んだとき、桟木のヘリに沿って水が溜まり、雨漏りに繋がってしまいます。
桟木はただ取り付けるだけでなく、種類ごとに適切な水抜きを行い、雨漏り対策を施す必要があります。
木製桟木の水抜き
木製桟木の水抜きには、タンパンと呼ばれる資材を使用します。
タンパンは他にも、キズリや流水テープ、流し桟などと呼ばれることがあります。
業者さんによって呼び方が様々で、混乱してしまいますよね。
このタンパンは薄くて長いポリエチレン製のテープのようなものです。
テープといっても粘着性はなく、桟木の下に桟木に対して垂直に流して留め付け、桟木と屋根で挟み込むようにします。
これにより桟木の裏のテープが跨ぐ箇所に若干の隙間が出来上がり、結露水や雨水が下へ流れるようになります。
これらの水は最終的に軒先から排水され、屋根を雨漏りから守ります。
樹脂製桟木の水抜き
人工樹脂製の桟木は、桟木自体に水抜き穴の加工がされているものがほとんどです。
桟木の裏側にくぼみが加工されており、くぼみから雨水が流れて下へ下へ流れていきます。
これにより、桟木で水が溜まることもないので雨漏り防止になるという仕組みです。
樹脂製のものは腐りにくさ、耐久性の面でも木製桟木に比べて長持ちします。
人工樹脂製の副資材は、桟木以外にも様々な種類があり、屋根の施工で活躍しています。
樹脂製と木製の副資材の違いについては、過去に解説している記事もありますのでぜひご覧ください。
最後に
桟木について解説しました。
特に桟木の水抜きは、雨漏り対策の上で非常に重要な役割を果たします。
屋根の雨漏りは水がその場に溜まることで起きるので、水の流れる道を作ってあげることは重要なことなのです。
しかしそういった水の経路は、経験豊富で屋根に詳しい業者でないと対応が難しい問題でもあります。
さらに言えば、豪雪地帯などではまた考え方が変わり、地域によっても独特な施工方法もあります。
桟木の施工や水抜きの方法でも同様です。
そういった専門性、地域性の理解が高い業者を選ぶことが出来れば、後悔しない屋根リフォームをすることができます。
このほか、屋根・外壁でお困りの方は是非お問い合わせ下さい。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。