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工場の屋根の選び方や維持管理のポイントについて
はじめに

工場の屋根は建物全体の耐久性や生産活動の効率に大きな影響を与える重要な要素です。
適切な屋根材の選択と定期的なメンテナンスは工場の長期的な運営と安全性を確保する上で欠かせません。
この記事では、工場の屋根に関する重要な情報を網羅的に解説し、屋根材の選び方や維持管理のポイントを詳しく紹介します。
工場の屋根の検討している方はぜひ参考にしてください。
なお、住宅用の屋根材の選び方は以下の記事でご紹介しています。
ぜひ併せてご確認ください。
▶︎https://www.risaburo.jp/blog/oshigoto/roofing_material.html
工場の屋根に使われる代表的な素材と種類

工場の屋根には様々な素材や種類が使用されていますが、特に多く採用されているのは以下の3種類です。
波型スレート屋根
波型スレート屋根はセメントと繊維を混合して波状に成形した屋根材です。
この屋根材は耐久性、断熱性、遮音性、耐火性に優れており、工場や倉庫だけでなく、一般住宅の屋根材としても広く使用されています。
折板屋根
折板屋根はガルバリウム鋼板などの金属板を蛇腹状に折り曲げた形状の屋根材です。
この構造により強度が増し、軽量であるため建物への負担が少なくなります。
近年では大型の倉庫や工場で主流となっており、広い面積の屋根に適しています。
瓦棒屋根
瓦棒屋根は一般的に「トタン屋根」と呼ばれる屋根材で、木の棒と金属の板で作られています。
比較的安価で施工が容易なため中小規模の工場や倉庫でよく使用されています。
耐久性と防水性に優れていますが、金属製のため熱の伝導性が高く、夏場の室内温度上昇に注意が必要です。
工場の屋根を選ぶ際のポイント

工場の屋根を選ぶ際には以下のポイントを考慮することが重要です。
耐久性と耐火性
工場の屋根には長期間にわたって建物を保護し、過酷な環境に耐える能力が求められます。
特に化学工場や製造業の工場では耐火性能が重要になります。
波型スレート屋根は耐火性に優れており、火災のリスクが高い工場に適しています。
断熱性と遮音性
工場内の作業環境を快適に保つためには断熱性と遮音性が重要です。
折板屋根は断熱材を追加することで高い断熱性能を実現できます。
また波型スレート屋根は遮音性に優れており、騒音が問題となる工場に適しています。
建物の規模と用途
大規模な工場や倉庫では広い面積をカバーできる折板屋根が適しています。
一方で中小規模の工場ではコストパフォーマンスの高い波型スレート屋根や瓦棒屋根が選ばれることが多いです。
また工場内で行われる作業の性質や、必要な設備なども考慮して屋根材を選択する必要があります。
地域や気候条件
工場が立地する地域の気候条件も屋根材選びの重要な要素です。
例えば降雪量の多い地域では、雪の重みに耐えられる強度を持つ屋根材が必要です。
また台風の多い地域では、強風に耐える性能が求められます。
さらに海岸近くの工場では塩害対策として、耐食性の高い屋根材を選ぶことが重要です。
工場屋根の施工方法と工事の流れ

工場屋根の施工方法は、リフォームの場合主にカバー工法と葺き替え工法の2種類があります。
カバー工法
既存の屋根材の上に新しい屋根材を被せる工法です。
工期が短くコストも抑えられますが、建物への負荷が増加するため構造上の問題がないか事前に確認が必要です。
葺き替え工法
既存の屋根材を全て撤去して新しい屋根材に交換する工法です。
工期とコストはカバー工法より多くかかりますが、根本的な改修が可能で長期的な耐久性が期待できます。
工場屋根のメンテナンスと長寿命化

工場屋根の長寿命化と性能維持のためには定期的なメンテナンスが不可欠です。
定期点検の重要性
工場屋根の定期点検は少なくとも年に1~2回行うことが推奨されます。
点検の際は屋根材の破損や劣化の有無、役物を止めているビスの確認、排水の機能の確認や屋根周辺の状態確認を行うことがおすすめです。
定期点検により小さな問題を早期に発見し、大規模な修理や交換を防ぐことができます。
メンテナンス方法とコスト
工場屋根のメンテナンス方法は屋根材の種類や劣化状況によって異なります。
一般的なメンテナンス作業には、屋根の清掃や塗装の補修や、シーリング材の打ち替えや部分的な屋根材の交換が含まれます。
メンテナンスコストは屋根の面積や作業内容によって大きく異なりますが、定期的なメンテナンスを行うことで、長期的には大規模修理や交換のコストを抑えることができます。
早期発見・修理によるコスト削減方法
屋根の問題を早期に発見し適切に対処することで、大規模な修理や交換を回避してコストを削減できます。
具体的には、日常的な目視点検の実施や雨天時の漏水チェック、専門業者による定期的な点検を行い、必要に応じて小規模での修理を行うことが重要です。
まとめ
工場の屋根は建物全体の耐久性と生産活動の効率に直接影響を与える重要な要素です。
適切な屋根材の選択は工場の用途、規模、地域の気候条件などを総合的に考慮して行う必要があります。
また定期的なメンテナンスと早期の問題対処は、屋根の長寿命化とコスト削減に不可欠です。
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